リカバリーの歩みを進める、ジュンです。
陰性症状は、とても辛い症状です。
統合失調症に立ち向かう人々が、それぞれの立場で長きにわたり苦しむ症状といえます。
陰性症状をかかえて生活していると、このままずっと良くならないのではないかと不安になります。
しかし、希望を失わないでください。
なぜなら、消耗期の陰性症状は良くなるからです。
今回は、消耗期の陰性症状が時間の経過によって良くなることを、知識を踏まえ私の体験を通してお伝えします。
統合失調症の陰性症状
統合失調症の症状の一つに陰性症状があります。
陰性症状はすべての時期で現れる症状です。
症状の現れ方は多様で、人によって異なります。
主に、感情の平板化、意欲の減退、思考力の低下、自閉などがあります。
喜怒哀楽の感情表現が乏しくなる「感情の平板化」。
自発的に何かをするといったやる気が出ない「意欲の減退」。
会話の内容が薄くなり、会話が続かなかったりする「思考力の低下」。
他者とのかかわりを避け、人のいるところに出たがらない「自閉」。
消耗期の陰性症状
急性期を脱すると、陰性症状が中心となる消耗期となります。
消耗期は、急性期で心身のエネルギーをたくさん使ったため、エネルギーを蓄える必要がある時期です。
この時期の期間は人によりますが、短くて半年、長いと2、3年かかる場合もあるとされています。
急性期の症状が重かった方は、消耗期が長くなる傾向があるといわれています。
だいたい一日中横になっているような状態が続きますが、怠けているのではありません。
進展してゆけば、次第に陰性症状は薄らいでいきます。
消耗したエネルギーを充電するために心身の休養が必要な時期だということを十分理解しましょう。
【統合失調症】ジュンの闘病
私の場合、消耗期の陰性症状は約1年半続きました。
最初に陰性症状というものを自覚したのは、会話を通じてでした。
退院直後に、電話で姉と話をした時、なめらかに言葉が出てこないことに気がつきました。
言いたいことを口にするのに時間がかかり、会話は続きません。
思考力の低下です。
そのほか意欲の減退、過度の疲れやすさ、身体の重だるさ、極度の億劫感などといった多様な症状が現れました。
退院すると私の日中の生活は、食事とトイレに行く以外は、ただ「横になる」ことが中心となりました。
しかし、退院後1年半が経過した頃から、食事の制限にはじまり少しずつ他のことに取り組めるようになりました。
回復期への移行です。
現在でも、症状は残存していますが軽減しました。
【統合失調症 消耗期の陰性症状は良くなります】のまとめ
今回は、消耗期の陰性症状が時間の経過によって良くなることを、知識を踏まえ私の体験を通してお伝えしました。
何もしないで寝て過ごしているのは怠けているのではありません。
だんだんと良い方向へ向かう正道を歩んでいるのです。
時期がくれば、自然と気持ちにゆとりができて、少しずつ何かに取り組めるようになります。
焦らずゆっくりと休み、治療を続けることが大切です。